- 心馳せ
- こころばせ【心馳せ】(1)心を向け, 気を配ること。 思慮があり, 注意深いこと。 心配り。 心づかい。(2)情趣を解する心。→ 心ばせ有り(3)思慮分別のある心。→ 心ばせ有り(4)その事物や行為にこめられている意味合い。
「大嘗(オオナメ)に従ふ小忌(オミ)の人たちも, 昔の髻華(ウズ)の~, 木(コ)の花の木を冠(カウムリ)の巾子(コジ)に添へ立て/謡曲・梅」
(5)気立て。 性質。「~も雄々しくて/こがね丸(小波)」
~有・り(1)情趣を解する心がある。 おもむきがある。「広陵といふ手(=琴ノ曲)をある限り弾きすまし給へるに…~・る若人は身にしみて思ふべかめり/源氏(明石)」「青鈍(アオニビ)の織物のいと~・るを見つけ給ひて/源氏(玉鬘)」
(2)思慮分別がある。 才気がある。「~・る人だにも物につまづき倒るる事は常の事なり/宇治拾遺 13」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.